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「熊本」割れた竹=捨てずに再利用する試み

竹刀は、割れてしまえば竹刀として使うことはできない。

その後はあえなく処分、というのが大半であろう。

それを少しでも抑えようとしているのが熊本県の中学校の試み。

一石二鳥といえるこの中身を紹介する。

文・渡瀬大智教諭(熊本市三和中学校)

◯竹炭づくりを考えた理由と、実施前の準備

 剣道を続けるなかで正直、竹刀の竹が割れた後の処理に困っていました。大事にしてきた竹刀を処分するときが心苦しくもありました。竹を育てた方、竹刀を制作してくださっている方などの思いが竹刀に込められていると考えると、竹刀の使用者として「このままでいいのか。どうにか最後まで使い切ることはできないか」と考えていました。職業柄、異動があるのですが、異動した学校で多くの割れた竹が長年置きっぱなしのところもあり、こちらもどうにかできないものかとも考えていました。

 竹を別の物に作りかえることができればと思い、試行錯誤を重ねさまざまな物を考えましたが、大量の竹を一度に再利用することが難しい状態でした。そんなとき、「竹炭」の存在を知り、消臭効果、除湿効果、水の浄化、土壌改良などさまざまな効果があることが分かりました。さらに「竹炭」であれば一度に大量の竹を加工できると考えました。

 ただ、「竹炭づくり」に関する知識がまったくない状態でしたので、熊本で「竹炭づくり」をしている会社を調べ、(有)明るい農村にご連絡させていただいたところ、社長の末廣勝也様から「生徒の学び、環境対策への取り組みを応援したい」というありがたいお言葉をいただき、協力していただけることが決まりました。

 SDGs(国連が提唱する持続可能な開発目標)に向けた取り組みを身近なところ(剣道界)から実践することができるのではないかと考えました。炭素と酸素が化合することで二酸化炭素ができますが、炭の状態にすることで発生する二酸化炭素の量も抑えることができます。「脱炭素」の社会に近づく第一歩だと考え、生徒と話をして取り組み出したところです。

※末廣社長は、2011年3月に放映されたテレビ番組「世界の子供がSOS THE仕事バンク〜マチャアキJAPAN〜」の番組に出演され、海外で炭づくりを広める活動が取り上げられています。

始める前にレクチャーを受ける生徒たち
たくさんの竹を持参

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◯これまでの実践と周囲の声

 まずは9月に一度行ない、その次は11月に実施しました。(有)明るい農村で実際に生徒に竹炭づくりを体験させていただいております。竹炭を冷却する間は、企業取り組みや環境に関する話を生徒にしてくださっています。

竹を窯に入れる

※活用の具体例及び生徒の感想等については、月刊『剣道日本』1月号に掲載されています。「資源の有効活用」という観点でもこの取組はとても意義あることと思います(編集部)

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