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【福島】東日本大震災復興祈念 第8回登龍杯争奪全国高校選抜剣道大会

令和元年12月8日(日)白河市総合運動公園内白河中央体育館
主催・資料提供 登龍杯争奪全国高校選抜剣道大会実行委員会

剣道日本3月号に掲載しました

 東日本大震災からの復興を祈念し、平成24年から福島県白河市で開催をはじめた「東日本大震災復興祈念 登龍杯争奪全国高校選抜剣道大会」が今年度の12月に第8回大会を開催しました。この大会の開催趣旨は、東日本大震災の際に全国各地の方々からいただいたご支援に対する感謝の気持ちと、原発事故の影響によりいまだ放射線の影響に不安を感じながらも毎日をたくましく生きている福島県民の姿を県外の方々に知っていただきたいことと、これからの福島県の将来を担う高校生はもちろん中学生や小学生が全国レベルの剣道を、自分の目で見て、感動し、可能性にときめき、夢や目標を持ち続け、明日からの頑張りの活力になることを期待し開催しています。
 参加校は、北は青森県から、南は長崎県まで全国大会の常連かつ上位校など36校、韓国から1校、福島県内はオープン参加で29校に集まっていただき実行委員会としては大変感謝しております。
 男子は栃木・佐野日大と神奈川・東海大相模が勝ち上がり、佐野日大は3連覇を、東海大相模は4年ぶり2回目の優勝をかけての決勝戦になりました。先鋒戦で佐野日大の藤田選手が出ばなのコテとメンを決め二本勝ちすると、次鋒戦で東海大相模の白水選手がひきメンを決め一本勝ちで勝利、中堅戦ではお互いに果敢に攻めながらも引き分け、副将戦で東海大相模の武石選手がひき逆ドウで一本先取すると、今度は佐野日大の柏崎選手がひき技を追っての逆ドウで一本を返し引き分け、佐野日大が本数一本のリードで大将戦へ。東海大相模の馬場選手がコテを決め逆転すると、すぐさま佐野日大の大平選手が跳び込みメンを決め、再び佐野日大一本リード、残り時間が少ないなか、馬場選手がひきメンを決め、東海大相模が逆転優勝を決めました。一進一退の攻防が続く展開のなかで果敢に攻め立て、捨て切った技を出し合っていた素晴らしい決勝戦でした。

優勝・東海大相模高校
2位・佐野日大高校
3位・島原高校
3位・翔凜高校


 女子は福岡・中村学園女子と青森・東奥義塾が勝ち上がり、中村学園女子高校は5連覇を、東奥義塾は6年ぶり2回目の優勝をかけての決勝戦になりました。先鋒戦を引き分けとすると、次鋒戦で東奥義塾の山田選手が出ばなのコテを決め一本勝ちでリード。中堅戦、副将戦、大将戦と中村学園女子が攻め立てるが有効打はなく、大将戦の試合終了の合図で東奥義塾が優勝を決めました。両校とも、攻め合いのなかでつねに先を取り続け、相手の崩れた一瞬の隙を逃さず素晴らしい技を出しておりました。

東奥義塾高校
2位・中村学園女子高校
3位・守谷高校
3位・島原高校


 今後、福島県としては、優勝校や上位入賞校のような、先を取り続けるなかで相手を崩し、その機会を逃さずに捨て切った技を出していく剣道ができるよう練習に励んでいく必要があると感じました。
 男女とも全国レベルの選手たちの戦いが続き、寒い福島の地でも体育館の中は熱気で包まれていました。補助員としてお手伝いいただいた地元中学生や観戦に訪れた地元の小・中学生たちも目の前で繰り広げられるレベルの高い戦いに感動していました。さらに試合の姿だけでなく、普段の立ち振る舞いなどの、試合以外での姿も大変勉強になったことと思います。剣道を行なう者として、競技力だけでなく人間性も高めていくことの重要性を振り返ることができました。
 今回の第8回大会の開催にあたり、参加していただいた学校関係者の皆様や審判員としてご協力をいただいた先生方、係員を手伝っていただいた地元中学校の関係者をはじめ、白河市、剣道連盟など、ご協力いただいたすべての皆様に心から感謝申し上げます。今後も剣道を通してできる復興を目指し、地元を活性化し、子どもたちに夢を与えられるような大会として継続していけるよう実行委員会一同努力して参ります。

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