11月3日に開催された全日本剣道選手権大会。小誌では毎回この大会の解説を、トップクラスの選手にお願いしています。今回は、鈴木剛氏(教士八段)にお願いしました。
全都道府県の予選を終了して出場選手が決定した時点で、解説していただく方を考えるのですが、今回は「全日本選手権優勝者のご子息」が2名、出場することが決定していました。そこで、本誌ではまだ解説をお願いしたことのなかった鈴木剛氏に打診した次第です。
ですが、その後のトーナメントの組み合わせを見て、記者はビックリ。なんと鈴木氏のご子息である龍哉選手の対戦相手が、前回覇者の村上哲彦選手(愛媛)だったのです。なんという組み合わせのイタズラなのか。。。
しかし当の龍哉選手はこの組み合わせをとても前向きにとらえていたそうです。そして父である剛氏とともに自宅で作戦会議も(会議というほどではないようですが)開かれました。
このあたりは「親子だからこそ」ですね。龍哉選手は試合当日も緊張する様子は見せずに家を出ていったんだそうです。そして龍哉選手はみごと村上選手から勝ち星をあげ、さらに2勝を重ねてベスト8へ進出。この大会は5名の大学生が出場し、全員が1回戦を勝ち抜く活躍を見せましたが、ベスト8まで勝ち残ったのは鈴木選手だけでした。
というわけで、当然、この試合(鈴木龍哉×村上哲彦)の解説もお願いしました。
「自分の息子の解説、やりづらいなぁ…」と言っておりました…
鈴木剛氏と、今大会の共通点はほかにもあります。
◯優勝者は、県初
棗田龍介選手は広島県初の全日本選手権優勝者。鈴木氏も千葉県初の全日本選手権優勝者です。「県初」の意義や重みを身をもって知っていると思われます。
◯優勝した翌年に1回戦で敗退…
優勝した年の1回戦と、翌年の1回戦における心境の違いを語っていただいています。
1月号では、3回戦以下からセレクトした5試合+準々決勝以上の7試合について詳細解説をいただき、それを掲載しました。この大会に出ていた選手と稽古も多く経験している鈴木氏の視点は、非常に参考になると思います。ぜひ何度も目を通して、映像と見比べていただきたいです。
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