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「観戦記」第2回東北学生剣道新人大会

第2回東北学生剣道新人大会

団体男子の部観戦記

 決勝は東北学院大学B対仙台大学Aの対決となった。

 先鋒戦、高橋(東北学院大)と渋谷(仙台大)の試合は熱気と歓声に包まれながら始まった。序盤、高橋選手が大きく面などの大技を仕掛けていく中、それに対し渋谷選手が冷静に対処するような流れが続いた。中盤、渋谷選手が面を打ったところを高橋選手が返し胴を打ち見事一本にした。渋谷選手も取り返そうと果敢に攻めるが高橋選手が上手くいなし、高橋選手が一本勝ちを収めた。

 次鋒戦、成田(東北学院大)対佐藤(仙台大)の試合。東北学院大がリードする中なんとか返しに行きたい佐藤選手は試合序盤から果敢に技を出し攻めていた。試合中盤佐藤選手の攻めをうまく利用し成田選手が出ばな面を合わせて見事一本にした。試合終盤返しに行こうと攻める佐藤選手が成田選手がひき小手を打ち下がったところをすかさず面を打ち一本にし、そのまま時間となり次鋒戦は引き分けに終わった。

 中堅戦、遠藤選手(東北学院大)対森田選手(仙台大)の試合。試合序盤から遠藤選手が一本を狙うべく猛攻した。試合中盤、森田選手が面を打ってきたところに対して遠藤選手が出ばな小手を打ち一本を先取。その後も下がらず攻めた遠藤選手が試合をうまく組み立て、一本勝ちを収めた。

 副将戦、大根田(東北学院大)対有馬(仙台大)の試合。後がない仙台大の有馬選手は試合序盤から攻めていた。試合中盤、有馬選手の間合いをなんとか切り抜けたい大根田選手が面を打ったところを有馬選手が抜き面を打ち一本にした。試合終盤、つばぜり合いの途中で主審から合議がかかり大根田選手に対して反則が出された。試合中盤に竹刀を落としていた大根田選手はこれで反則2回目となり、有馬選手に一本が与えられたため、副将戦は有馬選手の二本勝ちとなった。

 大将戦、村田(東北学院大)対木村(仙台大)の試合。の木村選手は一本勝ち以上が勝利条件となる状況だった。お互いに相手の動きの探り合いが続いていたが試合中盤村田選手が飛び込み面を打ち、一本を先取した。追い込まれた木村選手は厳しい戦況にも焦りを見せず落ち着いていた。試合終盤、村田選手が手元を上げながら入ってきたところを、木村選手がひき小手を打ち一本にした。もう一本欲しい木村選手ではあったが引き分けに終わり、東北学院大学Bの優勝が決まった。

団体女子の部観戦記

 女子決勝戦は山形大学対東北学院大学の試合となった。

 先鋒戦、秋山(山形大)対清野(東北学院大)の試合は、序盤から秋山が

積極的に技を出す一方、清野は慎重に打突の機会を狙っていた。両者つばぜり合いから分かれ、一足一刀の間合いになった直後、清野は秋山の竹刀を抑え、捨て身の面を打ったが、秋山は清野が面を打ってくることが分かっていたかのように返し胴。しかし、この返し胴は一本にはならなかった。中盤、清野は、下から攻め、秋山が小手を防いだところを素早く面を打ち、見事一本を取った。後を追う秋山は一本を返そうと果敢に攻めるが、消野が守り抜き、清野の一本勝ちで試合を終えた。

 続く中堅戦、佐藤(山形大)対児玉(東北学院大)の試合。試合序盤、佐藤は何としても先鋒戦の一本を取り返すべく、積極的に攻め、技を出した。児玉は先鋒戦での一勝を守るべく、慎軍に攻め、むやみに技を出さず、防御に徹していた。佐藤は打つタイミングをずらし、児玉が守り切れていないところへ、飛び込み面を打った。一本になるかと思いきや旗が上がらず、一本にはならなかった。中盤、佐藤の小手を打つフェイントに児五は反応し、崩れたところへ佐藤は面を打つが、これも一本にはならなかった。佐藤は最後まで諦めずに一本を取るべく攻め続けたが、これを児玉が守り切り、引き分けとなった。

 そして迎えた大将戦、小野(山形大)対小山(東北学院大)の試合。引き分けの場合チームの負けが確定してしまうため、なんとしても一本を取りたい小野は、開始直後から果敢に攻めていく。それに対して小山は小野の攻めにも怯むことなく、技を出した。両者の一つひとつの打突に会場が盛り上がった。中盤以降、お互いに捨て身の積極的な技が増え、果敢に攻め合ったが、有効打突にすることができず、大将戦は引き分けとなった。

 先鋒清野の一本勝ちを守り抜いた東北学院大学が制した。

剣道日本2024年4月号に大会結果を掲載しました

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