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[静岡]インターハイ予選(戦評)

[静岡]インターハイ予選(戦評)

文・清水敬也(静岡県高体連剣道専門部 広報担当)

男子団体 磐田東対浜名

 前回大会決勝と同カードとなった、全国選抜大会でベスト8に入賞し本大会連覇を目指す浜名と王座奪還を狙う磐田東の西部地区対決。両チームとも、先鋒戦から果敢に相手に攻め込み、一瞬の隙を狙って技を放っていく。相手の攻めに対し攻め返し応じ技や相手が下がった場面などで積極的に技を出していくが、時間内に決着がつかず、スコアレスドローの状態で代表戦へもつれ込む。代表戦は副将鈴木(浜名)と大将藤雄(磐田東)の対戦。序盤から体接触後や間合いの入り際を狙って積極的に技を出し、両者一歩も譲らない試合展開が続く。試合が動いたのは延長開始後3分が過ぎたころ。鈴木が誘いに入って一瞬手元が浮いたところにすかさず藤雄が小手を打ち込み一本。磐田東が代表戦を制し、2大会ぶりの全国総体を決めた。

女子団体 東海大翔洋対磐田西

 前大会優勝校であり2年連続の全国インターハイを狙う東海大翔洋と、本大会過去20連覇の記録を持つ古豪磐田西の対戦。先鋒戦では、木田(東海大翔洋)の上段から放つ諸手小手や藤原(磐田西)の小手や面など、おしい技が見られたがどれも一本になるには至らず引き分けとなる。次鋒戦、試合終了間際に柳澤(東海大翔洋)が鋭く間合いに入り込み、上段に構える勝田(磐田西)の足が一瞬居ついたところに打ち込んだ小手が入り一本。そのまま時間となり東海大翔洋が一本勝ちでリード。中堅戦は、両者決着がつかず引き分け。副将戦、何としても一本を取りたい今田(磐田西)が果敢に打ち込む展開のなか、開始1分が過ぎたところ、窪田(東海大翔洋)が誘い込んだところに相面を打ち込み一本。しかしその後、窪田が甘く打ち込んだところに今田の大きく振りかぶった面が入り一本。試合は引き分けとなり勝負のかかった大将戦へ。大将戦では、果敢に攻め込む藤澤(磐田西)に対し森島(東海大翔洋)が足を使って相手以上に間合いに鋭く入り隙を与えない。結局藤澤は竹刀を相手に届かせることができず引き分けとなる。序盤の1勝を守り切り東海大翔洋が2大会連続2回目の全国総体への切符を手にした。

男子個人 菊前(磐田東)対坂本(磐田南)

 西部地区1位の坂本(磐田南)と菊前(磐田東)の一戦。序盤から互いに間合いに攻め入り積極的に技を繰り出す展開。先制したのは坂本。開始1分を過ぎたところで菊前が大きく体を使って放った面に対して坂本が打ち込んだ返し胴が決まる。しかしその1分後、坂本が離れ際から引き技を放ち下がったところに菊前が追いかけて面を放つ。相面の形になったが追いかけた菊前の面が坂本を捉え一本。時間内に勝敗が決まらずもつれ込んだ延長2分。菊前の放った面が返し胴を狙った坂本の面を一瞬早くとらえ1本。延長戦の末、菊前(磐田東)の二本勝ちとなった。

女子個人 今田(磐田西)対三浦(浜名)

 西部3位三浦(浜名)と西部1位今田(磐田西)の西部対決となった決勝戦。序盤から足と竹刀による攻防が繰り広げられ、攻めては攻め返し、打てば打ち返し、互いに一歩も譲らぬ展開が続く。試合は膠着したまま延長戦へ。延長2分半を過ぎたところ。互いに間合いに攻め入り鍔迫り合いの状態になった直後、今田が放った力強い引き面が三浦を捉え一本となる。激しい間合いの攻防戦を制し、今田(磐田西)が女子個人戦の頂点に立った。

大会の個人戦入賞選手、団体戦優勝校の写真等、全都道府県結果一覧を、9月号(2024年9月25日発売)に掲載。

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