7月に開催された世界剣道選手権大会では、新しい歴史も誕生しました。そのひとつが、フランスの団体戦3位入賞です。
フランスは欧州大会最多優勝を誇る、長きにわたる剣道伝統国ですが、世界大会に限っては組み合わせの不運等もあり、これまでの最高はベスト8。欧州ではイタリア、ハンガリー、ドイツが先に入賞を果たしていました。
今大会では、前回3位のChinese Taipeiを予選リーグで破り、その後も勝利を収め続け、念願だった準決勝進出を果たしました。
もうひとつが、オーストラリアが4部門すべてでベスト8以上の結果を叩き出したことです。
オーストラリアは女子団体戦において前回(2018年大会)初めて3位入賞を果たしました。今大会でも女子団体戦で3位入賞を果たし、2大会連続での入賞です。それだけでなく、ほかの3部門でもベスト8進出を果たし、男子団体戦では強豪・アメリカに対して大将戦まで勝負をつなぎ、「あと一歩」のところに迫りました。
本誌11月号ではこの両国を各3ページにわたり特集取材しました。
「もうひとつ」の世界大会
世界大会に限った話ではありませんが、試合をさばく審判の問題は何かと話題になりがちです。
世界大会の場合は国内大会とは違う疑問もいろいろあります。
いったい審判はどうやって決められるの? 「合議」では何語で議論しているの? 数カ国語で合議をしていたらすぐには議論はまとまらないのでは? あの試合のあの場面については?
そんなギモンについて、決勝戦の審判を務めた方に手記をつづっていただきました。これは本誌初です。