2025年10月号で表紙をお願いしたのは、菊池雅樹さんと土屋誠さんです。
全日本高齢者武道大会にて、今年優勝したのが菊池さん、昨年優勝したのが土屋さんです。
今年の菊池さんの試合を収録しました。
この戦いぶりを間近で見ていた土屋さんが感動を覚え、対談をしたいと申し出、それが今回の企画につながりました。


菊池さんは隻腕の剣士ですが、試合に出ることが好きだそうです。その理由をこう語っています。
菊池 公の場に出ると、私のような剣道はやっぱり注目されるんです。「え? あの人って!?」という感じですね。観てくださった人に「こんな人がいたよ」と広めてもらえれば、私と同じような境遇の人に情報が届く可能性もあるわけです。実際、去年も鹿児島の方が同じような境遇で、愛知県剣道連盟を経由して私のもとに相談が持ちかけられました。先方から動画を送っていただくなどして、「ここはこうしたらいかがですか?」といったやり取りもしたんです。そうした交流が広く持たることで、励みになることも多いだろうし、多くの人の理解が得られたりという発展のしかたもあると思うんです。試合だと、勝ち上がっていけばそれなりに注目度も高まっていくと思います。
土屋さんは居合道と杖道とも七段を持っており、試合には上段で出場する剣士。いろいろな道を追求するなかで必然的に工夫すべきことも出てくるようです。
二人が語る稽古の工夫については、10月号に掲載。ぜひご覧ください。