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茨城国体、誌面で紹介できなかった熱戦

令和元年9月29日〜10月1日に茨城県筑西市で行なわれた第74回国民体育大会剣道競技会。上位の戦いや茨城チームについては剣道日本12月号に掲載したが、ここでは掲載しきれなかった写真、紹介できなかった対戦などついてお伝えする。

少年男子

決勝 茨城×福岡

先鋒戦、池田(龍)が気合充分に攻め込み勢いがあったが、池田が打って下がったところに関がコテに跳び込み先制した。福岡の次鋒濵地が猛攻を見せるが一本一本から2回目の場外反則を犯し、茨城の佐藤が勝利。中堅戦は福岡の谷口が開始早々勢いよく逆ドウを決めるが、対する新谷が徐々に攻勢に転じ、ひきメンを決めて追いつくと、さらに渾身のコテを決め、結局は前3人で優勝を決めた。

先鋒戦、関(茨城)がコテを決める

3位決定戦 兵庫×神奈川

兵庫は先鋒の大竹野、次鋒の藤岡が連勝、しかし神奈川はあきらめず中堅大埜、副将伊藤が連勝して大将決戦に持ち込んだ。兵庫の阿部と神奈川の駒井の対戦は、阿部が捨て切った鮮やかなメンを決め勝利。兵庫は育英勢3人が勝利して3位を死守した。

大将戦、阿部(兵庫)がメンを決める

2回戦 茨城×島根

茨城は先鋒関、次鋒佐藤がともに二本勝ち。中堅新谷はひきドウのあと出ゴテを決め、先鋒から3連勝で島根に快勝。結局木村、鈴木も勝って5─0とした。

1回戦 茨城×熊本

水戸葵陵3人、九州学院4人、インターハイ決勝の再現となった。両校の選手の対戦では水戸葵陵が2勝1敗。唯一両校の選手がからまなかった先鋒戦を茨城の関(土浦日大)が制し、全体でも3勝2敗で茨城の勝利。しかし、大将戦の決まり技も紙一重の接戦だった。

先鋒戦、茨城の関(土浦日大)が工藤(阿蘇中央)に延長で逆ドウを決める

1回戦 福岡×千葉

接戦となった。福岡が先鋒池田(龍)の勝利でリードするが、千葉の次鋒西原、中堅藤間がともに延長で一本を奪い逆転。すると福岡も池田(虎)が一本勝ちで大将決戦となった。大将戦は延長にもつれるが、福岡の田城がメンを決めた。

大将戦、延長で田城(福岡)が相メンに打ち勝った

少年女子

決勝 茨城×長崎

先鋒戦はどちらに転ぶか分からない勝負となるも、茨城の大西がコテを決め勝利。すると茨城の次鋒内藤はメン二本を奪って地元チームに勢いをもたらした。中堅小川もメンとコテを奪い、一気に勝負を決めた。

中堅戦、小川は早々にメンを決め、さらに沖洲が手元を上げたところにコテを決めた(写真)

準決勝 茨城×福岡

先鋒戦で茨城の大西が寺本に二本勝ち。次鋒戦、内藤と八木(筑紫台)の一戦は内藤がひきメンで一本勝ちを果たす。中堅戦はともに来シーズンの中軸になるであろう小川と笠の2年生同士の対戦となる。笠が制すれば試合の行方はわからなかったが、延長に入り、小川のメンが一本となった。茨城(守谷高校)はこれまで何度も大きな壁となってきた福岡(中村学園女子高校)を、一気に打ち砕いて優勝へ前進した。

中堅戦、延長で放った小川のメンが一本となった

3位決定戦 福岡×青森

インターハイ優勝を果たした中村学園女子のメンバーが4人の福岡、同大会2位の東奥義塾の選手が5人の青森。インターハイ決勝の再現といえる試合は好勝負となった。

青森の先鋒本間が一本勝ちを収めるが、次鋒戦は福岡の八木(筑紫台)が二本勝ち。杉本と笠の中堅戦は15分近い熱戦となるが、福岡の笠がメンを決めて勝利。福岡はインターハイで大将を務めた奥谷が一気に試合を決めるかと思われたが、森永がメンを奪い、勝負強い奥谷を下して追いついた。大嶋と齋藤の大将戦は、大嶋がひきメンを決め、終盤齋藤が猛攻を見せるも及ばず。青森のリベンジならず、福岡が3位を死守した。

大将戦、大嶋がひきメンを決める

成年女子

決勝 茨城×福岡

先鋒戦は竹中(茨城)と妹尾(福岡)の、世界選手権日本代表同士の戦い。竹中がメンを打つ機会を探るも妹尾は打たせず、試合は延長に。最後はつばぜり合いから竹中がひきながら逆ドウを決めて決着をつけた。すると中堅戦は茨城の相馬が二本を奪い、すんなりと優勝を決めた。

先鋒戦、竹中が逆ドウを決める

準決勝 福岡×岡山

先鋒戦は福岡の妹尾がメン二本を決め勝利。すると中堅戦も福岡の枦込が強豪小津野に対し立て続けにメン二本を決める。福岡が一気に決勝進出を決めた。

先鋒戦、妹尾は横道のコテが決まらなかったところにメンを決め先制(写真)。さらにこのあとメンを奪った

3位決定戦 岡山×山梨

山梨は三重、愛媛を破ってベスト4に進出、茨城には敗れたものの最も健闘したチームといえる。しかし岡山は先鋒横道がメンを決め一本勝ち、中堅小津野もツキで一本勝ちを果たし、3位を決めた。大将稲垣も勝って岡山が3─0とした。

中堅戦、小津野がツキを決める

2回戦 茨城×鹿児島

茨城の竹中は鹿屋体育大学の村田に対しひきメンで先制すると、二本目となって間もなく再びメンを決めた。中堅戦、茨城の相馬は早々にひきメンを決めると、さらに同じようにひきメンを決めた。1回戦に比べて相馬の動きが見違えるようによくなった。大将戦は茨城の川上が先取するも有島が追いついて引き分けとなった。

次鋒戦、相馬は1分も経たない間に西からひきメン二本を奪った(写真は二本目)

2回戦 岡山×東京

岡山は先鋒横道が延長で思い切りのいいメンを決め先行。しかし東京は中堅梅村が残り時間少なくなったところで小津野にコテを決め、大将決戦に持ち込んだ。大将戦は岡山の稲垣が前半に逆ドウを決め、対する大里も反撃して惜しい場面をつくったが、そのまま稲垣が一本勝ちで岡山が勝ち進んだ。

大将戦、稲垣が逆ドウを決める

成年男子

決勝 茨城×東京

茨城は先鋒松﨑が二本勝ちを果たし、次鋒神部も竹ノ内からメンを先取。しかし竹ノ内が地力を見せてメンとコテを決めて逆転勝利を果たし、一気に緊張が高まった。しかし茨城は中堅海老原が権瓶からツキとコテを奪って勝ち流れを引き戻すと、副将鍋山が二本勝ちで優勝を決めた。

次鋒戦、茨城の神部が上段から片手メンを決め先制(写真)。しかしこのあと竹ノ内が二本を奪い返した
中堅戦、海老原が諸手ヅキを先取する(写真)。さらに海老原はコテを決めた

準々決勝 茨城×栃木

茨城は松﨑が落ち着いて戦い二本勝ち、次鋒戦は神部が初太刀で片手メンを決めそのまま一本勝ちを果たす。中堅戦は開始から40数秒で、栃木の鈴木が足を痛め試合続行不能となり海老原の二本勝ち。あっけなく茨城の勝利が決まった。

次鋒戦、立ち上がりともにメンを打っていったが、神部の片手メンが有効となった

準々決勝 東京×愛知

愛知は先鋒の久田松がまたたく間にメン二本を決めて試合時間わずか5秒で幸先よく勝利。しかし東京は次鋒竹ノ内が約50秒、中堅権瓶が1分30秒でともに二本を奪って逆転と、目まぐるしく試合が動いた。副将戦は延長に入るが、間もなく中田がコテを奪い、東京が勝利を収めた。

中堅戦、延長に入ってすぐ、中田が出ゴテを決めた

準々決勝 千葉×熊本

熊本は先鋒の曽我と、全日本選手権2連覇中の次鋒西村がともに二本勝ちで、一気に千葉を追い詰めた。しかし千葉は中堅小谷が一本勝ち、副将の鈴木が逆ドウとコテを決め、2勝2敗とした。大将戦は千葉の林が、今村が打ち気を見せるところをとらえてコテを決め、そのまま一本勝ち。千葉が後ろ3人で逆転劇を見せた。

大将戦、林がコテを決める

準々決勝 神奈川×三重

三重は先鋒和田が二本勝ち、負けじと神奈川の次鋒宮本が二本勝ちを収めると、三重は中堅笠原が高鍋を下す殊勲の勝利で再びリード。しかし神奈川も副将小山が維持を見せ10分を超える試合を制して2勝2敗のタイとした。神奈川は大将の宮崎(正裕)が登場し、早々にメンを先取する。すると対する瓜橋はひきメンを決めて一本一本とし食い下がる。そのあと宮崎は足を痛めた様子で一時中断したが、再開後、何とかコテを決めて神奈川が勝ち進んだ。

大将戦、宮崎がメンを先取する

3回戦 熊本×山形

熊本は先鋒曽我が延長でメンを決め勝利。西村はひきメンを決めたあと得意のコテを奪って二本勝ち。中堅小川は先制し追いつかれるが延長でメンを決めた。副将益田も勝利で続いた熊本が4─0で勝利。

次鋒戦、西村がひきメンを先取する

2回戦 茨城×静岡

茨城の緒戦、松﨑は落ち着いた戦いでよく相手を見てメンと返しドウを決めた。神部は出ばなメンとひき気味のメンで二本勝ち。中堅海老原は上段の高坂にやや苦しみながら、ひきドウを奪ったあとコテに跳び込んだ。茨城は副将鍋山も二本勝ち、大将本名はひきメンを先取されるも、ひき気味のメン二本を決め、5─0とした。

先鋒戦、松﨑がメンを先取する

4年後に「国スポ」となる国体
剣道はどう取り組むべきか

文=鈴木智也

 剣道日本12月号にも少しだけ書いたが、多くの方がご存知のように数カ月前、マツコ・デラックスらがMCを務めるTV番組で国体での剣道が取り上げられた。番組内では「八百長と思われるのではないか」という指摘すらあったし、それを受けてネット上では剣道そのものがかなりひどい言われようもしていた。
 同番組での扱われ方への反発は私にもある。だが、国体における剣道のあり方を考え直してみる絶好の機会としてとらえるべきだとも思った。それをずっと考えながら今回の茨城国体を観戦した。
 番組を見た一般の人たちに、地元ばかり勝っている剣道はおかしいと思われた。そのことは正面から受け止め、そういう評判を払拭する手立てを講じるべきだ。剣道人口が減少している中で、それが剣道の人気や注目度、人口獲得に影響するからである。

「見えない力」は確かにあると思う。
 茨城国体では、剣道日本12月号に紹介した通り、ともに実績を残している塚本浩一監督(守谷高校)と君島範親監督(水戸葵陵高校)に、そのTV番組についての意見を聞いてみた。両監督が言うように、地元チームが5年間強化してきて培ってきた「見えない力」が確かにある。それは優勝を勝ち得るために大いに作用し、選手一人ひとりにとって、県の剣道界にとって大きな財産になるに違いない。それはとても尊いものだと思う。
 もちろん国体の剣道は八百長ではない。八百長とはわざと敗退する行為である。だが……地元には「絶対に優勝する」という強い気持ちがある。対するチームには「相手は地元だから勝つのは難しい」「負けても仕方がない」という思いが生じる。実際に過去、何人もの選手からそういう言葉を聞いた。勝利への執念の違いはどうしても生じてしまう。それも「見えない力」の一部であろう。
 そしてもう一つの「見えない力」、地元チームに対する審判の「忖度」、つまり「地元有利の判定」「地元ジャッジ」はあるのか。
 本誌にも書いた通り、これは35年近くに渡って記者としてあらゆる剣道の試合を見てきた私の個人的な意見であるが、過去の国体で、毎回とは言えないまでも、少なからず地元ジャッジはあった、と言わざるを得ないと思う。
 数年前の国体の試合がユーチューブにアップされている。それに対するコメントは辛辣だ。「選手が一生懸命なのに審判が全部台無しにしている。審判は何みてんの?」「◯◯さんあの誤審よく耐えましたね」「中学生の方がまだいい審判できるんじゃねw」……。これらはある程度剣道を知っている人たちのコメントであろう。私は現場でその試合を見ていた者として、これらのコメントに全面的に同意せざるを得ない。

 今年の茨城国体では、前述の番組を受けてのことかどうかわからないが、公正な判定をしようという姿勢がとても強く感じられた。塚本監督らが語ったように、茨城が実力で勝ったことはその通りだと思う。茨城はもともと剣道人口も多く少年も成年も力がある。そのこともあって、過去何回かの国体で感じたような「あからさまな」地元ジャッジは感じられなかった。
 だが細部を見ると、他の大会であれば地元と対戦した相手に旗が上がっても不思議ではない場面も今だに皆無ではなかった。繰り返すがこれは私個人の感想である。完璧に公平だったととらえた人もいるかもしれない。「ホームアドバンテージ」という言葉があるように他の競技にも地元優位の判定はある。その範疇の「ぶれ」であるという評価もできるかもしれない。
 しかし、他の競技でも地元有利の判定はあるが、剣道ほどそこに審判員の主観が入る余地がないし、剣道ほど勝敗を大きく左右するものではない。サッカーを例に取れば、もし地元有利に判定しようという意図を審判が持っていれば、反則等の判定でそれはできるかもしれない。だが、ボールがゴールラインを越えていなければ1点とは判定できない。勝敗に直結するような地元ジャッジはルール上不可能だ。しかし剣道では、ほとんど試合の勝敗を決めるといっていい一本の判定でもそれができてしまう。
 国体では近年は例外もあるが、総合得点で競う天皇杯、皇后杯を地元チームが獲得することが使命のようになっている。つまり剣道はそれに協力しやすいのだ。ある視点から見ればそれは他のスポーツにはない美徳なのかもしれないが、前述のように一般の人たちにとうてい理解されない。

 結論として、国体の剣道はこのままでいい、とは私には思えなかった。それはもちろん開催県の選手や指導者の問題ではなく、そして審判を務める方々の問題でさえもなく、国体の枠組み、国体自体のやり方の問題である。あるいは国体を包む「空気」の問題なのだと思う。
 地元チームの勝利を至上命令にしなくてもいいのではないだろうか。今年は強豪茨城だったから4部門を制した。失礼ながら剣道強豪県とは言えない昨年の福井県は2部門優勝、2部門が3位という結果だった。だが、2部門を逃したからといって、福井が開催県として戦った国体とそれまでの強化で得たものは、今年の茨城に劣らず大きかったのではないだろうか。
 また、地元以外の選手、とくに高校生にとってはどうなのだろう。その選手にとって生涯一度しか出場機会のない国体だったかもしれない。地元以外の選手にももっと得るものがあるような大会にしてほしい、という思いが私にはある。

 国体は4年後、令和5年の佐賀大会から国民スポーツ大会へと名称が変わる。すでに主催団体は昨年、日本体育協会から日本スポーツ協会と改称されている。もちろん全日本剣道連盟もそれに加盟している(だから剣道は武道だとしても、大きなくくりではスポーツの一種目ととらえるしかない。あくまでスポーツではないというならスポーツ協会を脱退すべきだろう)。
 ついでに言えば、10月の「体育の日」は来年から「スポーツの日」になる。「体育」という言葉を捨ててスポーツに統一しようとしている。その理由は、青少年の教育というよりも老若男女が楽しむものである、という考え方だと思う。
「徳育」「知育」と並ぶ「体育」という言葉は、教育の一環であるというニュアンスのある言葉であり、日本の伝統を踏まえたいい言葉だと思う。剣道はスポーツではないと考える多くの人も、「体育」であることは認めるだろう。
 それに対してスポーツは「遊び」だと考える人も多いだろう。そして、全知全能を注ぎ込んで勝利を追求するのがスポーツである。しかし剣道は武道であり、剣道において勝ち負けは二の次だと心ある指導者は言う。スポーツの勝利至上主義を嫌い、オリンピック種目化を否定する。
 それなのに……国体で開催県が天皇杯、皇后杯を取ることが使命となっているのはまさに勝利至上主義である。その中で剣道は、結果から見れば剣道がその先頭を切って勝利至上主義に走っているように見えてしまう。それは、「国民スポーツ大会」の中で、「武道」としての存在価値をアピールするためには、決していいことではないと思うのだ。
 ただしスポーツであるか否かについては、日本のみならず海外でも、スポーツには人間形成という要素はあるし、教育の一環というとらえ方はある。そういう意味では剣道がスポーツの一種であるとしてもいいと私は思っている。

 国体は何のために行なわれているのだろうか。近年、日本スポーツ協会は、日本のトップレベルの選手が戦う大会として国体を維持しようという方針を示している。
 しかし、たとえば陸上競技では同じ時期に世界陸上が行なわれていて、日本を代表するトップ選手はそちらに参加していた。ラグビーのワールドカップもしかりだ。剣道を含め競技人口が多い種目は、国際大会や日本一を決める大会が他にあって、そちらの方が当然はるかに注目度が高い。サッカーのJリーグのように地元密着のスポーツが支持されるという例もあるが、都道府県単位で争う国体は、日本一を決める大会という地位をとうの昔に失っていると思う。開催県以外の注目度は決して高くないし、開催県以外にとっては、「絶対に勝たなければいけない試合」あるいは「最大の目標」ではなくなっている。
 昭和21年の国体創設当時とはスポーツの環境がまるで違うのだから、創設時から果たしてきた役割のうち「トップレベルの選手が日本一を競う」という趣旨は捨てて、施設の建設、指導者、選手の人的交流、移動なども含めた地域へのスポーツの普及を果たすための大会であればいいのではないかと思うのだ。
 隔年開催になっているなぎなたなど人口が少なく財源が乏しい種目は、貴重な日本一を決める大会であってもいいと思うが、それ以外の剣道を含むメジャーな種目は、たとえば地域スポーツ振興のために、トップレベルの選手を招待して地元の選手たちと交流的な試合を行なう、というようなイベントを目指すべきではないかと私は思っている。

 もちろん、これは剣道だけがこうしたいと思っても解決できないことで、国体(国スポ)全体を改革しなければ実現しないだろう。現在のやり方では、選手や強化に当たる当事者になれば勝つために全力を尽くすのが当然である。昨年、世界選手権の選手に、勝たなくてもいいから立派な試合をして欲しい、という声があったが、あの試合形式を取る以上、当事者は勝利を絶対的な目標とせざるを得ない。それと同じだ。
 昭和62年の沖縄国体で全国を一巡した頃に、国体の役目は終わったという議論もあった。二巡目が終わるまであと15年ほど。10年後の開催地まで決まっており、5年後の開催地は強化を始めている。その流れを止めるのは無理だ。改革できるとしたら三巡目に入る機会しかないと私は思っているのだが……。

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