2月21日
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#05 ブラジル初稽古はこちら
どうも!
久々の稽古で汗を爽快感MAX の廣澤です。
やはり稽古をして汗を流すとスッキリしますね!
ということで、今日はJICA 長期派遣隊員の中武さんと、ブラジル訪問2回目の筑波大学院1年の甕さん、そして、ブラジルのことは右も左もわからない廣澤の3人の視点から見た、「ブラジル剣道界の問題点と改善点」について話し合いました。
中武亮介さんが思う問題点と改善点
「環境が悪いと思います。環境が悪い点は2つあります。
(強調太字は剣道日本)
1つめは、道場の床が硬いことです。
道場の床が硬いので膝や踵を悪くする人が多いです。なので、怪我や痛みを抱えながら稽古をする人が多く、全力で稽古を打ち込めない人が一定数います。
2つ目は、剣道具の値段と質です。
日本から剣道具を輸入しようとすると、送料の他に高い税金がかかります。例えば、日本で2000円売っている竹刀が、ブラジルでは6000円で売られています。高額な上に質が悪いのが本当に残念です。
ブラジルの人は貧しい人も多いので、剣道をやりたいけど剣道具が買えず、始めらない人も多いと思います。
この2つが良くなれば、ブラジル剣道界はさらに発展すると思います。
私も解決策を考えているのですが、まだ見つかってないのが現状です。」
廣澤の意見
確かに、ブラジルで剣道をやっている人の防具は、綺麗(新しい)とは言えませんでした。
また、床が硬いので踏み込むと痛かったです。
いい防具を売ってくださる防具屋さんがいたら是非ブラジルに来てくだい。
甕健介さんが思う問題点と改善点
「私は、ブラジルの剣道が日本を脅かすほどの存在になる、ブラジルの剣道界は発展すると思います。
(強調太字は剣道日本)
しかし、それには問題点が、2つあります。
1つ目は、経験値が少ないことです。
ブラジル国内大会は年に数回ですし、日本からは一番遠い国なので剣道留学も出来ない。だから年に1、2回ほどブラジルに剣道に日本の方を呼んで、日本の剣道に触れるしかないのが現状です。
2つ目は、指導方法です。
しんどい稽古をすれば強くなるという考えがあるところです。
かかり稽古や追い込みなどは、剣道の基礎を固める上では必要です。
しかし、それ沢山やるだけで日本に勝てるのかといえば無理でしょう。
だから、自分の体格や身体能力にあった技を出せるように技練習の中で自分で工夫をしないといけないと思います。自分で工夫することで今以上に剣道が強くなります。
常に思考停止しないことが重要になってくるでしょう。
1つ目の改善点としては、ブラジルに沢山の国の剣道剣士を呼べるように大会などを開くという方法があります。
しかし、開催する費用などがかかるので、エンターテイメントの要素を取り入れてマネタイズをする必要がある思います。
この改善点は、あまり現実味がないですが、、。
2つ目の改善点は、これから私たちが、ブラジル派遣を通じてこの考え方を教える必要があります。
既存の考えを変えるのは難しいので、どうやって伝えるかが重要になってくると思います。」
廣澤の意見
甕さんの分析はすごく勉強になりました。よく見ているなと思いました。
中央大学も個性を伸ばす大学です。個人個人が自分あった技を考え稽古しています。また、それぞれが意見を出しあいその人にあった技や攻め方を教えてくれます。
それが中央大学の一番の強みだと思います。
甕さんのおっしゃるとおりで、常に考えて剣道する事が一番強くなると思います。
考えて剣道をするということが強くなるための鉄則だなと、甕さんの意見を聞いて改めて思いました。
あと、甕さんが前回の派遣で指導したときの、興味深いエピソードを一つ紹介します。
通訳の方が通訳をしている時に、日本語がわかる人たちは通訳者の話を聞かずに先に素振りなど稽古に取り組み始めていたそうです。
何で?と理由を聞いたら、「通訳を通すことで間違った解釈になるので聞かないようにしている」ということでした。
廣澤さんが思う問題点と改善点
私が思う問題点は、若い世代のブラジル剣士達が育っていないことです。
今の30代40代の選手達は強いのですが、20代10代が育っていない状況だと思いました。
その理由は、やはり若い人の指導人が不足しているせいなのかなと思います。
だからこそ、私達が地稽古や試合練習をしてたり、1対1でアドバイスをしなければいけないと思いました。
大げさだと思いますが、ブラジル剣道界の将来がこの1ヶ月にかかってるといっても過言ではないと思います。
これからの私達の行動次第ですね。
これだけの問題点や改善方法が見つかっているので、変えるためには、あとは私達の伝え方や指導だけだと思いました。
また、ブラジルの剣士自身から聞いた問題点も聞こうと思っています。
1ヶ月後、来たときよりもブラジルの剣道界が発展していれば、嬉しい限りです!