令和2年2月11日 野田市関宿総合公園体育館
主催 野田剣志会
文 鈴木啓之
大会を終えて
富士山を背に雄大にそびえたつ関宿城、その地において令和2年2月11日、内閣官房ビヨンド2020に認証され、野田市魅力発信事業の応援を受けて、日本の伝統文化である「剣道」の魅力と、共生社会、国際文化につながるレガシー創出を目指し、野田市関宿総合育館において野田剣志会主催による「第2回剣道大会猫の妙術杯」が盛大に開催されました。当日は晴天に恵まれ、実業団、道場連盟などの枠を超え、関東一円から小中髙生と一般の強豪剣士男女、約五百人の選手が熱戦を繰り広げました。試合に際し、教士八段の武藤一宏、全日本剣道選手権大会優勝者の原田悟、両先生による素晴らしい日本剣道形が披露されました。
出場選手には、剣道の理念、剣道の修練及び指導の心構えのもと、江戸時代関宿藩士佚齋樗山が著した「猫の妙術」にある「ひとたび勝負の場に立った時は無心で望め」の心構えで試合に臨む雰囲気が会場内に伝わっていました。一回戦は各試合場ともに、緊張感に包まれたなか、川原力審判長の合図で熱い戦いが始まり、どの試合も両者激しい攻防のなか、赤白きわどい打突に対し主審、副審ともに旗はぶれることなく一斉に判定が下されていました。まさに試合者と審判員が一体となった試合展開が進行いたしました。
午前の部終了後、全日本剣道選手権大会3回制覇の内村先生による三人掛け指導稽古が行われ、第一回優勝者を含め3名の選手が挑戦しましたが、いずれの初太刀も会場に響きわたる内村先生の鋭い気合とともに、先を取った面の打突でした。
準決勝以上は小中髙学生及び一般も初回以上にハイレベルの戦いとなり応援者をする者と観戦者を興奮に渦に包みました。試合終了後、杖道範士八段の釣賀敏郎、力武公平両先生の緊迫した中にも烈しさと静けさを感じる杖の演武が行われました。 本大会には、野田市の企業、野田剣志会父母会そして多くの先生方のご協力をいただき、心に残る素晴らしい大会となりました。厚く御礼を申し上げます。この大会が未来永劫に続けられますように実行委員一同頑張る所存です。