最新号（２０２３年３月号）では、昨年の全日本選手権でみごと優勝を果たした村上哲彦氏へのインタビュー記事を、巻頭に掲載しています。
全日本選手権では、まっすぐな跳び込み面が準決勝、決勝で鮮やかに決まりました。「あんな面が打ちたい」と多くの方があこがれを持ったかと思います。
その村上選手。生まれも育ちも愛媛県の松山市です。今の時代、「強豪剣士」を目指す人は少年期から地元を離れるケースも珍しくありません。少なくとも大学は関東か関西の強豪大学へ進学して日本一を目指すケースがほとんどです。
ところが村上選手は愛媛県から離れることはありませんでした。村上選手の兄と弟は関東の大学へ進んだなか、哲彦選手だけは愛媛にとどまったのです。
出身地を離れることなく剣道を続け、全日本選手権で優勝するケースはきわめて稀で、「入賞」に対象を広げてもその数は非常に少ないのです。では「愛媛」という土地に、何か強さに結びつく要素があるのか。２０１７年にあった「えひめ国体」と、さらにその十年以上前に愛媛で開催されたインターハイが、強化の節目になっているようです。
また、村上選手には、長期にわたる中断期間が２度もありました。そんな状況下でも逆境と思わずに剣道と向き合ってきまいた。その姿の一環を、３月号に掲載しました。是非ご覧ください。
