「令和5年度 第20回日本体育大学剣友会全国中学生剣道大会 志澤旗争奪」の決勝戦観戦記および入賞チームの写真を、3月号に掲載しました。ここでは、観戦記で誌面に掲載しきれませんでした「準決勝」をアップいたします。
男子準決勝1
東松舘道場(東京)×翔鳳会(神奈川)
先鋒戦から激しい攻防が展開されたが、東松舘の荒川選手が相手のメンを誘い、返しドウを打ち先取した。そのまま時間まで攻防は続いたが、先鋒戦は東松舘の勝利。しかし次鋒戦になると翔鳳会の苅部選手が髙村選手のコテに対し返しメンを打ち一本勝ち。中堅戦は東松舘・石井選手が北条選手のメンをとらえた。その後北条選手も果敢に攻めるが時間切れとなり石井選手の一本勝ち。副将は両者果敢に攻めあうも引き分け。大将戦は序盤から高度な攻め合いを両者展開していたが試合開始から2分20秒ほど経ち、「始め」の号令と同時に翔鳳会の石井選手がメン返しドウの体勢から変化して放ったメンが池嶋選手のメンをとらえた。そのまま時間切れとなり、勝負は代表戦にもつれ込んだ。代表戦は両チームとも大将を出したが、開始から1分程度経ったのち、石井選手のメンで勝負が決した。
女子準決勝1
東松舘道場(東京)×日本体育大学桜華中学校(東京)
先鋒戦は互いに緊張感のある試合展開となった、一足一刀の間合から互いに打突、足で攻め、牽制しあったが決定打がなく引き分け。次鋒戦は互いにしかけ技、応じ技の応酬が繰り広げられたが、互いに決まらず引き分け。中堅戦も均衡した状態が続いたが、東松舘の福田選手がつばぜり合いから仕切り直し間合に差し掛かるや否や、跳び込みメンを繰り出したが、そこを日体大桜華中の山下選手は応じ返しドウを繰り出し一本先取。試合は進み、いったん止めがかかった後の号令と同時に両選手が面に跳んだが、福田選手のメンが一本となる。勝負になり両者の攻めはさらに激しくなるものの時間切れとなり引き分け。
副将戦は打突、気迫共に充実していたものの決め手に欠け引き分け。大将戦は序盤、膠着していたが開始から2分程度経過した後、日体大桜華中の村上選手がコテを打ちに出た機会を東松舘の橋口(寧)選手が返しメンを打ち一本先取。その後村上選手の猛攻をしのぎ切り一本勝ちした。
男子準決勝2
小山第三中学校(栃木)× 東海大学付属浦安中学校(千葉)
先鋒戦は試合開始直後から大きく動いた。小山三中の野本選手が放った跳び込みメンが、対する永廣選手のコテよりも早くとらえた。しかしその後すぐに永廣選手もメンを取り返した。勝負になった後、野本選手が放ったひきメンを追いかけてメンを打とうとした水廣よりも先に野本選手は足を素早く作り直しメンに出て、野本選手が勝利した。
次鋒戦は東海大浦安中の立木選手が出ゴテを先取した。その後攻め急いだ小山第三中・小栁選手のコテメンに合わせてメンを打ち二本勝ち。中堅戦は東海大浦安中の松本選手が、白石選手の虚をつき、一つ間を外したメンを放ち一本勝ち。副将戦は小山三中の吉﨑選手が一足一刀の間合から多彩な技を繰り出し攻めるも、対する杉本選手は構えを崩さずに対応し引き分けとなった。大将戦は小山三中の大山選手が果敢に攻めるが洞口選手はその攻めをいなしつつ時間を使い引き分けた。
女子準決勝2
東海大学付属浦安中学校(千葉)×淑徳巣鴨中学校(東京)
先鋒戦は試合開始直後より試合が動いた。淑徳巣鴨中の村松選手が鈴木選手を激しい気勢で攻め立て、相手の出頭をメンでとらえ先取。その後も攻めを緩めることなく、出頭のメンを再度取り二本勝ち。次鋒は試合開始から1分程度経過したとき、東海大浦安中の梅田選手が力強いメンで一本先取した。その後互いに攻め合い試合は膠着状態が続いたが一瞬のスキをつき梅田選手が相手よりわずかに早く仕掛けメンを取り二本勝ち。
中堅はお互いに激しく攻めあうも決め手に欠け引き分け。副将は試合開始から緊張感のある攻防を繰り広げていたが、東海大浦安中・西銘選手が一つグッと攻めに入ったところを淑徳巣鴨中の大山選手が跳び込みメンを打突し一本奪い、そのまま一本勝ち。大将戦は縁が切れない技の応酬が序盤より展開されたが技が決まらぬまま終盤に差しかかると、松和選手がドウを繰り出そうとしたところを淑徳巣鴨中の佐藤選手が読み、あと打ちのメンを打ち一本を決めた。その直後試合終了の笛が鳴り一本勝ち。
決勝戦の観戦記および入賞チームの写真は、3月号に掲載しています。