文・清水敬也(静岡県高体連剣道専門部広報担当)
男子団体 磐田東 対 浜名
決勝戦は、前回大会と同カード。絶対王者・磐田東高校(西部1位)と、虎視眈々と王座を狙う浜名高校(西部2位)が再び激突した。先鋒戦は序盤から両者一歩も譲らない激しい攻防が繰り広げられた。試合開始3分過ぎ、浜名の熊谷に「時間空費」の反則が与えられる。その直後、磐田東の松木が鋭い相面から1本を先取。さらに試合終了間際、熊谷に「不当な鍔迫り合い」で2度目の反則が入り、松木に2本目が与えられ、磐田東が幸先良く2本勝ちを収めた。続く次鋒戦では、浜名の小田が磐田東の増尾の小手に対し見事な返し面を決めて1本勝ち。浜名が意地を見せる。しかし中堅戦では、磐田東の寺田が開始1分半過ぎに引き面で1本を先取。さらに3分過ぎには、浜名の深田の小手に対し再び寺田が引き面を打ち込み面あり。磐田東がこの試合も2本勝ちとしリードを広げた。勝負の鍵を握る副将戦。開始2分、磐田東の石田が浜名の藤江の出ばなに見事な小手を決め1本。その約30秒後、石田選手は再び出小手で1本を奪い磐田東が勝負を決めた。続く大将戦は引き分けに終わったものの、磐田東高校が盤石の強さを見せつけ、2年連続5回目のインターハイ出場を掴み取った。
女子団体 磐田西 対 浜名
決勝戦は、西部地区予選と同じく磐田西と浜名の顔合わせとなった。20連覇の記録を持つ古豪・磐田西(西部2位)と、三条杯準優勝の浜名(西部1位)の対決。試合は序盤から浜名が主導権を握った。先鋒戦では、開始2分のところで浜名の後藤が磐田西の栗田から鮮やかな返し胴で1本を先取し、そのまま勝利。続く次鋒戦でも、浜名の小野寺が開始早々に磐田西の田島の手元が浮いたところに鋭い小手を決め1本勝ちを収めた。勝負の鍵を握る中堅戦では、開始1分のところで浜名の山岸が上段からの相小手面で1本を奪うと、再開直後にも再び相面を決め勝負を決した。勝敗が決した後の副将戦と大将戦は、両者譲らぬ攻防を見せたが引き分けに終わった。この結果、序盤の猛攻で流れを掴んだ浜名が、3年ぶり2度目のインターハイ出場を決めた。
男子個人 松木(磐田東)対 藤雄(磐田東)
同校対決となった決勝戦。序盤から互いに鋭い攻防が繰り広げられる中、試合開始2分過ぎ、鍔迫り合いから松木選手の手元がわずかに浮いたところを、藤雄選手が鮮やかな引き胴で捉え一本。その後、松木選手は果敢に攻め込んだが、藤雄選手の堅固な守りを崩しきれない時間が続く。試合終了間際、猛攻を仕掛ける松木選手が一瞬の隙を見せたところに藤雄選手が突きを放つも、ここは旗は上がらず。そのまま試合は終了し、藤雄(磐田東)が一本勝ちを収めた。
女子個人 大庭(磐田西)対 窪田(東海大翔洋)
西部7位の大庭(磐田西)と中部1位の窪田(東海大翔洋)の対決。序盤から互いに鋭い攻防が繰り広げられる中、試合開始2分過ぎ、鍔迫り合いからの相引き面で大庭が1本を先取する。さらに試合開始直後、互いに打ち合う中で窪田が間を取ろうと下がったところに大庭が見事な面を打ちこみ勝負あり。2本の面で大庭(磐田西)が勝利を収めた。
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