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完璧な形になるまでくり返された基本 ~「剣道日本」1978年2月号より~

完璧な形になるまでくり返された基本 ~「剣道日本」1978年2月号より~

完璧な形になるまでくり返された基本 ~「剣道日本」1978年2月号より~

1978年2月号特集「剣道と修業」より再掲

本日放映された「おんな武士道~剣道八段に挑む女性たち」 (2019年6月17日NHK総合) において、根本道世教士のライバルとして登場した堀部あけみ教士。全日本女子選手権こそタイトルを逃しているものの、全日本学生女子選手権では2連覇、そして4年連続ベスト4入りという金字塔を打ち立てています。また、2000年には22年ぶりに選手権に登場、20代の剣士に堂々勝利して3回進出を果たし、その円熟味あふれる剣道で観客を魅了しました。堀部教士の若かりし頃の修業は如何なるものであったのか?「剣道日本」1978年2月号特集「剣道と修業」より記事を再掲。ぜひご一読ください。

2000年全日本女子剣道選手権のインタビュー記事はこちら

 私の少女時代の稽古は、足の先から頭の先まで、徹底的に剣道の基本の型にはめこまれた稽古であった。それはたとえば左足の場合、蹴り足が常にまっすぐでなければならない、ということなどだ。これは剣道をするだれしもがわかっていても、それができないままに過ぎてしまうのだが、私の場合は、できないではすまされぬ、完全にできたと認められるまで、徹底的に体で覚えさせられた。

4年間で 全日本学生選手権に4年連続ベスト4入りという堀部の残した記録は、現在も破られていない。(昭和50年の1年生のときから順に、3位、優勝、優勝、2位)

 構えについてはむろん、すべて剣道の基本といわれるものは、完璧な形としてあらわせるまでくり返された。

 また、稽古内容についても、小、中学時代は、ほとんど打ち込み稽古(かかり稽古)で、好きな剣道ではあったが、毎日が辛く、苦しかった。その辛さや苦しさは、打たれて苦しいというのではなく、逆にどんどん相手に打ち込んでゆくというかかり稽古の苦しさだった。とくに小学生の頃は、足が立たなくなるまでのかかり稽古を毎日続けた。  

だが、まだ未熟で、剣道のなんたるかも知らぬ状態の幼ない私にこのような指導をしてくださった坪内八郎先生(注:故人・範士)、そして父、その指導に恵まれたからこそ、現在があると思う。また、修業については、まだ未熟者で、今後の私の歩みのなかで得るものと思います。

第10回全日本女子学生剣道選手権大会 常陸宮妃殿下より優勝杯を手渡される堀部。(「剣道日本」1976年8月号より)

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