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剣道の教えは理に適っているのか!?【はじめに① 力の正体】

剣道の教えは理に適っているのか!?【はじめに① 力の正体】

坂井伸之山口大学教授(以下、坂井)下の表をご覧ください。「力」は「内力」「外力」「慣性力」の3つに分かれ、「内力」も3つに分類されます。そして、「A1」だけが意識的に動かす力で、それ以外は無意識に働く力です。この、無意識に働く力という存在を理解することがとても重要です。

「A2」は、たとえば、体を伸ばしたりひねったりしたときに戻す力。それほど強くはないように思われますが、ほかの要素と組み合わせると非常に重要になります。

「B」の主な力は、重力と地面(床)からの力です。その他に、対戦相手から押される力も外力です。

「C」について。慣性力の説明でまず上げられる例が、加速・減速する車の中で振られる力です。そのため、乗り物以外の場面、とくにスポーツ動作における慣性力の重要性は見落とされがちです。しかし、肘・手首等人体各部や竹刀等は異なる加速度運動するため、各部で慣性力が働くのです。野球でバットを途中で止めようとしても簡単に止まらないのは、慣性力によるものですが、この慣性力をうまく制御することによって高速運動が実現するのです。

竹田隆一山形大学教授(以下、竹田)スポーツをする人は「A1」ばかりを意識する人がかなり多くて、ほかのところにあまり意識していないように思われますが、実はA1以外の力がすごく大きく影響するのです。もし2人の筋力が同じであれば、ほかの要素をうまく使った人のほうがもっと大きな効果を発揮する。筋力ばかり強調され、筋肉をつけたことによって、本来の“わざ”の技術が妨げられるという場合もあるようです。筋力を鍛える場合、それぞれのスポーツの“わざ”の技術に有用なものでなければいけないですね。

坂井 たとえばボールを投げるとき、適切な動作においては、リリースの直前に復元力や慣性力といった筋力以外の力が働き、手が自然に加速する。その力を妨げないためにも、最後の瞬間は「力を抜く」ことが大事なのです。熟練者はそのことを“感覚で”分かっています。しかし、初心者はそれを知らないから、力んだ動きになってしまう。

竹田 以前、教育系ゼミナールでいろいろと教えていただいた元茨城大学の巽申直先生が、「うまい人は力の抜き方がうまいんだよね」と言っていらしたのを印象深く覚えていますが、スポーツでは 「自然に任せるのが良い」とよく言われます。簡単なことではないかもしれませんが、それは理屈に合っているのです。

全文記事は、剣道日本8月号に掲載
購入は、https://kendonippon.official.ec/items/21465660

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